みみ・はな・のどの病気
急性副鼻腔炎(大人)
急性副鼻腔炎は、かぜのウイルスや細菌によって副鼻腔(上顎洞、篩骨洞、前頭洞、蝶形骨洞)に炎症がおこった状態です。まれに虫歯が原因になることもあります。
症状は、鼻汁、鼻づまり、ほほの痛み、歯の痛み、頭痛、後鼻漏などが主なものです。
治療は、抗生剤や消炎酵素剤、鎮痛剤の内服が主体になりますが、重症な場合は、抗生剤の点滴や上顎洞穿刺なども選択されます。近年はアレルギー性鼻炎を合併する場合が多く抗アレルギー剤も併用することもあります。
治療期間は、約3週間前後必要です。最初の4~5日間ぐらいに急性の炎症を抑える薬剤を飲んでいただき、その後2~3週間ぐらい粘膜の炎症を抑え、修復するお薬を使用します。ひどい症状は4~5日で消えることが多いのですが、大事なことは、症状がなくなっても治癒まできっちりと治療を継続することです。中途半端な治療は、慢性化につながるばかりでなく、薬剤が効かなくなる心配があります。
治癒の判定は、通常、再度一方向のみのレントゲン撮影を行います。もし治りの悪い場合は、さらに治療が必要ですが、治りにくい原因を詳しく調べるため、CT検査を受けていただく場合もあります。
(注)小児もよく副鼻腔炎をおこしますが、以上は大人の急性副鼻腔炎の特徴について述べたものです。