みみ・はな・のどの病気
鼻出血の対処について
鼻血は、鼻の粘膜や血管が傷つくことによって起こる出血です。突然、多量の血液を目にすると驚いてしまいますが、あわてずに落ち着いて対処すれば、多くの場合、出血を抑えることができます。
出血の場所と原因―ほとんどは前方からの出血
鼻血は鼻のずっと奥の方から出てきているような感じがありますが、実際は意外と浅い場所から出血している場合が多いのです。下の絵のように鼻の中央にある鼻中隔(びちゅうかく)という部分の前方には、多数の細い血管が網目状に走っています。さらに血管の表面を覆っている粘膜が薄いため、鼻をかむことが多い場合や、よく鼻をいじったり、こすったりする場合に出血しやすくなるのです。その他、鼻の病気がある場合や、血液の病気、高血圧など全身の病気でも起こりますので、繰り返す場合は注意が必要です。
正しい鼻出血の止血法
- まずは、落ち着いて下さい。前かがみの姿勢で、鼻血がのどにまわっていかないようにして下さい。
- のどにまわった血は飲み込まないで、吐き出して下さい。血を飲み込むと吐き気、嘔吐がおきます。
- 親指の頭位の大きさの脱脂綿を出血側の鼻内に詰め、小鼻(こばな)と呼ばれる部分を親指と人差し指で挟んで、強くつまむようにしてしっかり押さえ続けます。
出血部位が左右どちらか確実な場合にはその側だけを指で圧迫するのもよいでしょう。
小鼻(こばな)とは「鼻を膨らませるときに」動かすことのできるやわらかい部分です。
以上の処置で止血できない場合には専門医を受診して下さい。
[注意]なるべくテッシュペーパーを詰めるのではなく、脱脂綿を使用して下さい。